知っておきたい着物の基礎知識!種類やTPOに合った着こなしとは

公開日:2022/03/15  最終更新日:2022/03/18


日本の伝統文化衣装着物。着物を着ると背筋が伸びて気持ちもピンと引き締まりますね。最近では、着物は人生の節目に着る機会が多いです。着物にはTPOに合わせたマナーといったものがあり、これから着物を着る機会を作ろうと思っている人はその最低限の礼儀は知っておく必要があります。今回は、着物の基礎知識をまとめました。

着物には「格」がある

着物には「格」があります。この格というのが着物の合わせ方を難しく感じる要員なのですが、格を知ることは着物の常識を知ることにつながります。少し着物に慣れてくるとコーディネートの幅を広げることができるため、知識として覚えておいてください。

着物の格は、わかりやすくいうとフォーマルドレス、カジュアルドレスです。成人式や結婚式や入学式、七五三などの華やかな場面では、格の高い着物=フォーマルを着ます。普段は着ないような素材、絹でできています。結婚をしている人としていない人で、袖の長さが違っているため自分の置かれている状況をパッと見て説明できるのが着物です。

格の高い着物振袖

結婚をしていない人は、袖が長い振袖を身にまといます。振袖はその名の通り、袖が長いのが特徴。結婚式で自分が花嫁になるときに着るのは、大振袖。独身時代の最後の晴れ舞台を飾ります。結婚式に招待される側の場合は、中振袖。中振袖は儀式としての場面に使われることが多い正式な着物です。

成人式などではこの中振袖を着ます。小振袖は、袴と合わせて着ることが多い着物で、明治から大正時代の女子学生のスタイルですね。振袖は、所作を美しく見せるとともに厄を払い、良縁を願うといった意味があります。「魂振り」という儀式に由来します。神社などで鈴を振っている神主さんを見たことはありませんか?振ることで神様のエネルギーを高めてくれます。

格の高い着物留袖

結婚した後の女性が身にまとうのは留袖です。黒留袖は、既婚女性の持ち物の中で最も格が高い正礼装です。五つの紋が入った縮緬の黒い生地を使用し、裾部分にのみ模様が入っているのが特徴です。シンプルながらも、模様や素材で個性が表現され上品な仕上がりになっているのが黒留袖です。

黒留袖を着用する場面は、結婚式や披露宴などの華やかな場面です。昔は結婚式に主役に近い立場の人(親族や仲人など)が着用するのがマナーでした。自身の家紋を織り込んだ留袖を着ることでその家の代表であると意識ができます。最近は、結婚式もレンタル衣装で参列する人が多いので、家紋を知らなくても心配はありません。裾の模様は、年齢が若い人は膝上まで花などをあしらった煌びやかな模様のある留袖もよいでしょう。

浴衣の格

浴衣は着物のなかでも最も着やすく、夏にはなじみのあるものですね。しかし、着物の中で浴衣の扱いは、一番下です。浴衣はもともと、夕方からさらっと着るためのものなので部屋着に近いものです。現代ではとくに決まったマナーはありませんが、人を尋ねるときなどはあまりよい印象は持たれないので注意してください。

結婚式に合った着物とは

結婚式は人生の節目の行事の中でも華やかで心に残るイベントですね。結婚式では未婚の人は振袖、既婚の人は留袖を着用します。どのような立場で出席するかによって選び方が変わります。

■主役として

結婚式の場で主役になるときは、大振袖を着用します。大振袖は、振袖の中でも最も格が高い着物です。袖丈が100センチ以上で、着用したときに足首まで引きずるような長い袖が特徴の未婚女性の第一礼装です。

■主役に近い身内として

花嫁や新郎の親族として出席する場合は、留袖あるいは中振袖を着用します。結婚している・していないで着る着物が変わるので、注意してください。留袖は、紋付のほうがより格が上とされています。最近ではレンタルする人が多いので、そこまで気にすることはないかもしれません。

中振袖は大振袖より15センチほど丈が短めです。ですが見た感じではわからないので、華やかさは充分に演出できます。小振袖も結婚式などの場面では、よく使われますね。小振袖とは、袖丈が85センチのもので中振袖よりもカジュアルに着こなせます。動きやすいため、余興などをする場合は袖が気にならない小振袖をおすすめします。

■友人知人として

友人知人として結婚式に参列する場合は、主役や周りの自分より立場の高い人(会社では上司)よりも目立たないことを意識しましょう。訪問着や色無地などを選択することをおすすめします。訪問着では、好感度の高い柄選びが大切です。その場にふさわしい柄を選んで着てください。この時の帯の合わせ方もセンスが問われます。

お葬式に合った着物とは

お葬式では、基本は黒を着用します。故人との関係によって着る着物の格が変わってきます。お葬式での着物のマナーは地域によって変わってきます。時間があるときに調べておくといざというときに慌てなくてすみます。

喪主

喪主として式に参列する場合は、正礼服である黒喪服を着ます。正式な場所での着用を目的としているので、背中と後ろ紬、両胸部分に家紋のついた五つ紋と呼ばれる着物です。

どこから見てもその家の代表であることを意識するための作りになっています。小物は基本的に黒で統一します。この時に注意したいのは半襟です。着物の小物の中でも使う頻度が高い半襟ですが、葬儀の時には模様がないものを使います。自分で縫い付ける場合もあるので、虫干しした際などに確認しておくとよいでしょう。

■親族

親族で参列する場合の着物は、黒喪服です。喪服を着るときのポイントは「つつましやかに」です。ごくまれに苦しいからといって本来の着物の袷の位置より低めに着付けてほしいといわれる人もいますが、袷をずらしてしまうと着物の印象ががらりと変わってしまうので気をつけましょう。帯の形、位置もつつましやかしさを意識します。華美になり過ぎないことが故人への悲しみを表現します。髪形も同様です。

最近葬儀のマナーでいわれているのはカラーリングです。葬儀ではなるべく色を抑えておく方が他の人への印象はよいので、明るめの髪色にしている人はいざというときのためにスプレーなどを用意しておきましょう。

最近の葬儀は故人と近い関係だからといって必ず着物でというわけではありません。遠方から駆け付けた場合などは、着付けている時間がなかったりするので洋服で参列する人も増えています。地域によってどうしても親族は和服でなければいけない時は注意しましょう。

■親しい友人として

友人として葬儀に参列する場合、正礼服としての黒喪服を持っていても使うことができません。遺族に配慮し、略式喪服が一般的です。他にも色喪服などが活躍します。色喪服とは、グレー、紺、紫などの「喪色」の着物です。深緑、臙脂、茶系などの控えめな色全般も含まれます。色喪服は、ひとつ紋の色無地としてお茶会など正式な場所でも活躍します。着物をたしなむのであれば、喪色の色無地は多くの場面で活躍しますので持っていても損はないでしょう。

 

今回紹介した着物のマナーはあくまでも最低限のものです。TPOに合わせて着物を楽しむことは、人生を楽しめます。着物にはさまざまなマナーがありますが、今ではそのマナーを気にしすぎるより着物自体を楽しもうという風潮に代わってきています。自分の可能性も広がるので、ぜひ着物にチャレンジしてみてくださいね。

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