コーディネート次第で楽しみが広がる!季節にふさわしい着物の種類や柄とは?

公開日:2021/12/15  

着物は日本に古くから伝わるファッションとして定着しており、現在でも多くの方が楽しんでいます。この記事では、季節にふさわしい着物の種類や柄について解説します。より着物が魅力的になる小物も紹介するので、着物をもっと楽しみたい方はぜひ参考にしてください。

重ね着や衣替えは平安時代から続く伝統?

そもそもの着物の文化は実に数百年にも及びますが、平安時代における重ね着や衣替えという言葉は着物と切っては切れない関係にあります。

そもそも衣替えは平安時代宮中において始まったとされており、4月1日と10月1日(現在の5月中旬と11月中旬)に、夏物と冬物を入れ替えるために行われていました。衣替えの文化が始まってから着物そのものも薄手で過ごしやすい夏用、暖かく過ごせる冬用と仕様が変えられるようになりましたが、江戸時代になってからはなんと、年に4回も行われていたとされています。

それぞれのシーズンで同じ着物でも少しずつ異なるタイプを着用し、世間一般にも認知されていたのです。この年4回、シーズンによって着用する着物を替える文化は現在でも取り入れられています。重ね着をする時期や、浴衣のように裏地無しの1枚仕立ての時期など異なるため、着物を着用する上ではシーズンを考えて物を選ぶと小粋です。

季節ごとにふさわしい着物がある

こうして文化が受け継がれ現在の着物の形となっていますが、着物は大きく分けて3種類、袷(あわせ)、単衣(ひとえ)、薄物に分類されます。どの季節にどのタイプを着用すればいいのかをみていきましょう。

袷は裏地が付いている比較的厚めの着物ということから、10月頃~5月頃にかけて身につけるのが一般的です。着物というとこちらのタイプを想像する方が多く、着物を着用する方は複数枚持っている方が多いでしょう。

袷は裏地に八掛や胴裏が使われていて、歩くときにおしゃれな裏地がチラ見えするのが粋なポイントです。なかなか見えない部分ではありますが、この見えない部分のおしゃれにもこだわるのが、袷の楽しみの1つといえます。

次に単衣ですが、こちらは裏地がついていない着物で袷に比べると薄い作りとなっています。袷に比べてカジュアルに来やすい着物ですので、初めての方でも挑戦しやすいタイプでしょう。

単衣の着用するシーズンは6月や9月など季節の変わり目がベストです。なお単衣の場合、帯にも注意。6月であれば夏物の帯を、9月であれば冬物の帯を着用するのが理想的ですので、着用するシーズンに合わせて帯も変えましょう。

そして最後、薄物ですが、こちらはその名の通り着物の中でも最も薄く、涼やかに着られるタイプとなります。浴衣と勘違いされますが浴衣とは別の着物で、生地には紗や絽が利用されます。薄物の着用シーズンは7、8月の夏シーズンとなっており、暑いシーズンにも着られる着物といえるでしょう。

こうして3種類をシーズンごとに着用するのが、着物の密かなルールとなっています。

着物の柄にはどんなものがある?

着物にはさまざまな柄がありますが、柄にもおすすめの季節があるのをご存知でしょうか。この柄も季節によって合わせると着物はさらに魅力を増していきます

たとえば紫陽花や水仙、朝顔などの花文様の柄は、その花が咲く季節に合わせて着るのがおすすめです。他にも、お祝いごとの時には吉祥文や鶴亀などのおめでたい柄がよいでしょう。

またさまざまな場面でオールマイティに着たいなら、江戸小紋がおすすめです。このように着物にはさまざまな柄があるため、気分やシーンに合わせて選ぶともっとおしゃれを楽しめるでしょう。

着物は帽子や手袋、ブーツとの相性も◎

より小粋に着物を着こなしたい、カジュアルと合わせて大正浪漫風にしたい、そんなときには着物と小物を合わせるのもおすすめです。意外と知られていませんが、着物は帽子や手袋、ブーツとの相性も非常によく、普段の着物スタイルとはまた違った着こなしを楽しめます。

着物を普通に着るのに飽きてしまったときには、袴などを合わせてお嬢さん風に仕上げるのも素敵です。ブーツは革ブーツなど自分の持っているブーツで構いませんが、編み上げの黒ブーツとの相性が抜群のため、これから買う方は検討してみてはいかがでしょうか。

これらの小物類は老若男女問わずに合わせやすい小粋ファッションですので、たまには着物を違うテイストで着たいというときにこそおすすめします。

 

着物には古くからの文化があり、現在に至るまで広く定着しています。着物にはさまざまな柄があるため、季節や着る場面に合わせて選ぶと、より楽しむことが可能です。

また着物は意外にもブーツや帽子などとの相性もよいため、いつもと違ったカジュアルな雰囲気で着物を着たいときに取り入れることをおすすめします。この記事を参考に、もっと着物の着こなしを楽しんでくださいね。

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