一年中着られる着物の柄はこれ!季節感を楽しむコツとおすすめの柄を紹介

公開日:2023/12/15  

着物の柄
日本には四季があり、着物も季節に合わせて着分けることが一般的です。袷、単衣、薄物の3つの主要な着物の種類があり、それぞれに合った帯や長襦袢が選ばれます。この記事では、一年中着られる着物の柄やその特徴について詳しくご紹介。季節ごとのコーディネート例や季節感を取り入れた装いを楽しむコツもお伝えします。

季節に合わせて着分ける着物の基本ルールとは?

日本の四季折々の美しい風景や自然の変化に合わせて、着物も着分けられます。着物文化は日本の伝統的なファッションの一部であり、季節感を表現する重要な要素です。ここでは、季節ごとの着物の基本ルールについて詳しく掘り下げてみましょう。

袷(あわせ)の着物(10月から5月まで)

袷の着物は、肌寒い季節に着用され、その名のとおり「袷仕立て」で、裏地として胴裏(どううら)と八掛(はっかけ)が付いています。これにより、保温性が高まるのです。袷の特徴は、その重厚感と温もりです。寒さが厳しい季節には欠かせない着物といえるでしょう。

気温が上昇し始める春になると、胴単(どうひとえ)や袖も単衣の襦袢に変えることがあります。これにより、季節に合わせた快適な着こなしが可能です。袷の柄は、寒色系や落ち着いた色合いが好まれ、冬らしい雰囲気を醸し出します。

単衣(ひとえ)の着物(6月と9月)

単衣の着物は、袷と同じ生地で裏地がないものです。主に6月と9月に着用され、季節の変わり目にぴったりの着物といえます。春から夏へ、そして秋から冬への季節の移り変わりに対応。単衣の魅力は、その軽やかさと涼しげな印象にあります。

春には、明るいパステルカラーや桜、牡丹、菖蒲などの柄がとくに人気です。これらの柄は、春の訪れを感じさせ、明るい気分に浸れるでしょう。秋には、紅葉や萩、撫子などの柄がおすすめで、秋の風情を引き立てます。

薄物(うすもの)の着物(7月と8月)

薄物の着物は、夏の暑い時期に着用され、涼しさを提供するために作られた特別な素材で製作されています。とくに、黒地の薄物は、白い夏の長襦袢が透けて涼しげな印象を与え、涼を感じさせるのです。

さらに、麻の長襦袢は涼しさを保ち、吸湿性にも優れています。これらの特性により、夏のおしゃれ着として非常に適しているといえるでしょう。

通年着られる着物の柄の特徴と種類を一覧でチェック!

通年着られる着物には、多くの柄があります。これらの柄は、四季折々の風景や自然の美しさを表現し、季節に左右されずに楽しめるのです。以下は、通年着られる着物の柄の一部をご紹介します。

四季草花(しきくさばな)柄

四季折々の花々を描いた柄で、季節感を感じることができます。

唐草(からくさ)柄

曲線的で繊細な唐草模様が特徴で、格式のある着物によく用いられます。

松柄

松の葉や枝をモチーフにした柄で、長寿や幸福を象徴します。

鴛鴦(おしどり)柄

鴛鴦が仲良く寄り添う柄で、夫婦の調和や幸福を願うときに着られます。

御所車(ごしょぐるま)柄

お祭りや特別な行事にぴったりの華やかな柄で、格式のある場面で愛されています。

扇柄

扇子をモチーフにした柄で、涼しげで風情があります。

橘柄

橘の実をデザインした柄で、幸運や豊かさを象徴します。

熨斗(のし)柄

熨斗紙に使われる模様で、贈り物やお祝いの席にぴったりです。

雲(くも)柄

穏やかな雲の模様が特徴で、穏やかな日常の装いに適しています。

鳳凰(ほうおう)柄

鳳凰をデザインした華やかな柄で、幸運と繁栄を願うときに着られます。

鶴柄

鶴が舞う柄で、長寿や幸福を願うときに愛用されます。

龍柄

龍のイメージを描いた柄で、力強いイメージをもち、男性向けといえます。

三角の柄

三角形の模様が特徴で、シンプルで洗練された印象を与えます。

亀甲柄

亀の甲羅をモチーフにした柄で、長寿と健康を願うときに着られます。

猫柄

可愛らしい猫の姿を描いた柄で、愛らしさを楽しむことができます。

通年着られる着物の柄のコーディネート例をご紹介!

季節に合わせた着物を楽しむためには、柄のコーディネートも重要です。ここでは、季節ごとのコーディネート例をご紹介します。

春の着物コーディネート

春は明るく華やかな着物が人気です。桜や牡丹、菖蒲などの柄が春らしい装いにぴったりでしょう。また、薄紫や淡いピンク、若葉の緑などの色味も春を感じさせます。この季節には、柔らかな色合いと優雅な柄がとくに美しいでしょう。

夏の着物コーディネート

夏は涼しげな着物がおすすめです。紫陽花や朝顔、竹、柳などの柄が夏の風情を演出します。また、寒色やモノトーンの色味も涼しげな印象を与え、暑い季節に涼しさを感じさせるでしょう。

秋の着物コーディネート

秋は紅葉や萩、撫子などの柄が人気です。赤色や茶色、銀杏の木のからし色など、秋の風景を思わせる色合いを選びましょう。秋の着物は、しっとりと落ち着いた雰囲気を醸し出すのが魅力です。

冬の着物コーディネート

冬は華やかな色合いの着物が映えます。椿、梅、南天、福寿草などの柄が冬の季節にぴったりです。また、深い紫や紅色、金色などの色合いが冬の華やかさを引き立てます。

まとめ

ここまで、着物の魅力を存分に楽しむための基本ルール、通年着られる着物の柄とその特徴、さらに季節ごとのコーディネート例を紹介しました。季節に合わせた柄選びや色使いが、着物の魅力を最大限に引き立てます。

お気に入りの柄を見つけ、四季折々の美しい日本の風景に合わせて、着物の素晴らしさを楽しんでください。そして、着物文化の素晴らしさを広めましょう。

おすすめ関連記事

サイト内検索

新着記事

着物は日本の伝統的な衣装であり、その美しさと品格を引き立てるためには、適切なジュエリーの選び方が重要です。ジュエリーは、着物の装いに華やかさや個性を加えるアイテムとして、さまざまなシーンで活
続きを読む
和装や着物を着る際、メイクアップも重要なポイントです。普段のメイクではなく、和装に合ったメイクをすることで、より一層美しく見せることができます。この記事では、和装に似合うメイクアップ方法につ
続きを読む
着物を購入する場所は、近年では店頭のほかにもオンラインで購入できるようになりました。着物のオンライン購入は便利ですが、その特性上、注意すべき点がいくつかあります。この記事では、オンラインで着
続きを読む