長襦袢の着方と着付けの流れを解説

公開日:2025/02/15  

着物
長襦袢は、着物を美しく着こなすための重要なアイテムです。正しい着方をマスターすることで、着崩れを防ぎ、より美しい着姿を保てるようになります。そこで本記事では、長襦袢の着方と着付けの流れを詳しく解説します。着付け教室を探している人にも役立つ情報をお届けするので、ぜひ、最後までご覧ください。

長襦袢の基本的な着方

長襦袢を正しく着ることで、着物の美しいシルエットが引き立ち、着崩れを防げます。初めての人でも基本的なポイントを押さえれば、スムーズに着付けができるでしょう。

肩にかける準備

まず、長襦袢を肩にかけて袖に手をとおし、背中心を体の中心に合わせます。

両袖をしっかりと肩に馴染ませ、衣紋を少し引き下げます。この衣紋を抜く作業は、礼装ではこぶしひとつ分、普段着の場合はこぶし半分が目安です。衣紋の深さを調整することで、着物全体のバランスが整います。

衿の合わせ方

衿のV字が体の中心にくるように調整します。

衿を体の前で合わせたら、上前を右手、下前を左手でしっかりともち、衿が開かないように注意しながら腰紐を結びます。このとき、衿が引っ張られないように胸元にしっかりと固定し、きれいなラインを作りましょう。

腰紐の締め方

腰紐は、背中心がずれていないか確認しながら締めます。

指一本を背中心に入れ、しわを取るようにしながら腰紐をうしろに引っ張り、緩まないように2回巻いて前で結びます。紐のきつさは、指2本が入る程度がちょうどよい締め具合です。

最後に、しわを丁寧に整え、腰紐がしっかりと固定されているか確認します。このように基本的なステップを踏むことで、きれいに長襦袢を着こなせるようになります。

長襦袢の着付けの流れ

長襦袢の着付けには、いくつかの基本的なステップがあります。

これらをしっかりとマスターすることで、美しい着姿を保てます。とくに初めての人は、着付け教室で実際に指導を受けることで、技術を習得できます。ここでは、長襦袢の着付けにおける流れを解説します。

長襦袢の準備

最初に、足袋、肌襦袢、裾除けを着用し、着物用の補正を行います。

補整は、体の凹凸を整え、着崩れを防ぐための重要な工程です。補整には、タオルを用いたり、専用の補整パッドを使用したりすることが一般的です。そして、長襦袢を着る前に半衿の内側に衿芯をとおします。

衿芯は、衿元をきれいに形作るために欠かせないアイテムです。衿芯をとおすときは、半衿の中心と衿芯の中心を合わせ、左右のバランスを確認しながら差し込みます。

長襦袢の着方

衿芯の準備が整ったら、長襦袢を体にはおります。

まず、長襦袢を肩にかけ、袖に手をとおしましょう。このとき、背中心が体の中央にくるように意識して整えます。

次に、片手で衿先をもち、もう一方の手で背中心をもって、体にしっかりと密着させながら衣紋(えもん)を抜きます。衣紋を抜くことで、うしろ姿の美しさが強調されるため、着物の雰囲気が格段に向上します。

衿合わせと腰紐の結び方

衿の形を整えたら、腰紐を使って長襦袢を固定します。

まず、上前(右側の衿)を下前(左側の衿)に重ね、体の中心にV字のラインができるように調整します。次に、腰紐を胸のすぐ下に回し、前で交差させて背中のしわを整えながら締めます。

このとき、背中心がずれないよう、しっかりと確認しながら行います。腰紐の締め具合はきつすぎず緩すぎず、ちょうど指が2本入る程度が理想的です。

長襦袢のサイズと選び方

長襦袢は、着物の着付けを美しく仕上げるために欠かせないアイテムです。

とくにサイズや素材の選び方は、着物姿の美しさに直結します。適切なサイズや素材を選ぶことで、着崩れを防ぎ、快適に着物を楽しめます。以下では、長襦袢のサイズと素材の選び方について詳しく解説します。

サイズの選び方

長襦袢のサイズを選ぶ際は、自分の体型にしっかり合ったものを選ぶことが大切です。

身長や体型に合わせた長さや幅を選ぶことで、着物全体のバランスがよくなります。とくに背中の中央(背中心)の位置や衿元の合わせ方が大事です。

衿が浮いたり、身丈が長すぎたりすると、着物のラインが崩れてしまいます。もし既製品の長襦袢が合わない場合、寸法直しを行うことも検討するとよいでしょう。

素材の選び方

長襦袢の素材選びは、快適さに加え、見た目の美しさにも関わります。

静電気が起きやすい素材や通気性の悪い素材は、着崩れを引き起こす原因となることがあるため、避けたほうが無難でしょう。とくに夏場や湿度の高い季節には、吸湿性や通気性のよい素材を選ぶことが快適に過ごすポイントです。

たとえば、麻や綿の素材は通気性がよく、着心地が爽やかです。逆に冬場には、保温性の高い素材を選ぶと快適です。

着付け教室でのアドバイス

着付け教室に通うと、プロのアドバイスをもとに、自分に合った長襦袢の選び方や、着崩れを防ぐための具体的なコツを学べます。

また、教室で実際に長襦袢を試着し、体型に合わせた微調整を行うことも可能です。自分にぴったりの長襦袢を選ぶことで、着物の着付けがより楽しく、安心して着こなせるようになります。

まとめ

長襦袢の着方と着付けの正しい流れをマスターすることで、着物姿を美しく保てます。しかし、正しい着方を身につけるためには、練習と経験が必要です。たとえば、着付け教室に通うことで、プロの指導を受けながら着付けの技術を習得できます。自分の体型に合ったサイズの長襦袢を選び、正しい着方を身につけて、美しい着物姿を楽しんでください。

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